プラケニル®Q&A

プラケニル®について

プラケニル®はどのようなお薬ですか?

全身性エリテマトーデス(SLE)、皮膚エリテマトーデス(CLE)の治療薬です。
世界で広く使われている免疫調整薬という種類のお薬で、免疫細胞にはたらきかけ、エリテマトーデス患者さんの体の中で起きている異常な免疫反応を調整することにより、皮膚症状や筋骨格系症状(筋肉または関節の痛みなど)、倦怠感(だるさ)などの全身症状を改善します。
寛解(症状のない状態)からの再燃(再び病気の勢いが強くなり症状が悪化した状態)を抑える効果も期待できます。

プラケニル®は飲み始めてからどのくらいで効果がみられますか?

プラケニル®による症状の改善がみられるまで、多くは服用開始から1~2ヵ月程度かかかるといわれています1,2)。すぐに効果がみられなくても自己判断で服用を中止せず、主治医の指示にしたがい服用を続けてください。

1) Kuhn A et al. J Am Acad Dermatol. 65: e179-193, 2011.
2) Willams HJ et al. J Rheumatol. 21: 1457-1462, 1994.

症状が落ち着いたので、プラケニル®をやめてもいいですか?

全身性エリテマトーデス(SLE)や皮膚エリテマトーデス(CLE)では、いったん寛解(症状がない状態)に到達した後も再燃(病気の勢いが再び強くなり症状が悪化)することがあります。そのため、寛解を維持するための治療を続けることが必要になります。
治療による効果を維持するため、プラケニル®は主治医の指示通りに服用してください。

免疫調整薬(プラケニル®)と免疫抑制薬の違いは何ですか?

免疫調整薬は、正常な免疫機能にはほとんど影響せず、異常な免疫反応を調整することで炎症を引き起こす物質の産生を抑えるはたらきを持っています。
一方、免疫抑制薬は、他のお薬で効果がみられなかったり、より強力な治療が必要な場合に使用されます。正常な免疫機能も含めた免疫反応を抑えるため、効果の半面、治療中は感染症などへの注意が必要です。

服用方法と注意点

プラケニル®を飲み忘れてしまいました

服用し忘れた場合は、気がついたときに服用してください。2回分まとめて一度に服用しないでください。次の日の服用時間に近いときは下記の通りに服用してください。
<1日1錠と1日2錠を交互に服用する患者さん>
次の日の服用時間に、服用し忘れた日の量(1錠または2錠)を服用する。
<1日1錠を服用する患者さん・1日2錠を服用する患者さん>
次の日の服用時間に、指示されている1回分の量を服用する。

プラケニル®を過剰に飲んでしまいました

プラケニル®を過剰に服用すると、頭痛、視野障害(目のかすみ、見えにくさ)、けいれん、低カリウム血症(脱力感、意識のうすれ、息苦しさ、手足のまひ)などがあらわれることが報告されています。また、不整脈(QT間隔延長、頻拍性不整脈)、めまい、胸の痛み、動悸、気を失うなどの重い症状があらわれることもあります。これらの症状は過剰摂取の直後からあらわれるため、すみやかに主治医や薬剤師に連絡してください。

プラケニル®服用中にサプリメントを服用しても大丈夫ですか?

サプリメントなどの健康食品は、病状に影響したり、服用中の他の治療薬の効果を強めたり弱めたりすることがあります。サプリメントを服用する場合は、事前に主治医や薬剤師に相談してください。

頭痛(生理痛)のため、市販の解熱鎮痛薬を服用しますが、
プラケニル®と一緒に飲んで問題ないでしょうか?

解熱鎮痛薬とプラケニル®を一緒に服用することによる相互作用(それぞれのお薬のはたらきへの影響)は報告されていません。
一部の解熱鎮痛薬は全身性エリテマトーデス(SLE)による症状の緩和にも用いられることがあるため、市販薬を一緒に服用すると過剰摂取になってしまうことがあります。市販のお薬の服用が必要なときは主治医や薬剤師に相談しましょう。
また、他の医療機関を受診するときは、SLEの治療中であることや、普段服用しているお薬があることを伝えてください。

プラケニル®服用中にインフルエンザの予防接種を受けても
大丈夫ですか?

プラケニル®の服用中も予防接種を受けることが可能です。
免疫調整薬のプラケニル®は、ステロイドや免疫抑制薬と異なり、患者さんの正常な免疫反応にはほとんど影響しないと考えられています。
一方、全身性エリテマトーデス(SLE)の患者さんでは病気や治療の影響で、もともと感染症にかかりやすく、また重症化しやすい状態にあるため、インフルエンザなどの感染症に備え予防接種を受けることが大切です。
インフルエンザは毎年ワクチンが変わるため、毎年接種を受けましょう。
ただし、病状によっては予防接種を受けられない場合もあるので、事前に主治医に確認しておくとよいでしょう。

体調がすぐれず、食事もとれず、プラケニル®も飲めません。
どうすればよいですか?

急に食事がとれないほど体調が悪くなった場合は、まず主治医に連絡し、指示を仰ぎましょう。プラケニル®等の治療薬が服用できないときは、対処の仕方を聞きましょう。
上記の場合に限らず、指示通りにお薬を服用できなかったことは診察時に主治医に伝えて、そのままにしないことが大切です。

以前よりも体重が増えました。プラケニル®の服用量は変わりますか?

体重が増えてもプラケニル®の服用量は変わりません。
プラケニル®の服用量は患者さんの身長から計算式で導いた「理想体重」によって決定します。患者さんの実体重ではなく、性別と身長によって規定されるため、身長に大きな変化がない限り、プラケニル®の服用量は変わりません。
なお、「理想体重」は必ずしもあなたにとっての「理想的な体重」を示すものでもありません。

副作用について

プラケニル®の副作用の網膜症は、どのような症状ですか?

網膜症を発症すると、視力低下(物が見えづらくなる)、視野欠損(視野の中に見えない部分がある、物が欠けて見える)、色彩異常などの症状があらわれることがあります。これらの症状に気づいたら、必ず医師または薬剤師に伝えてください。
初期の網膜症ではほとんど症状があらわれませんので、プラケニル®服用中は、このような症状がない場合も、医師の指示通りに定期的に眼科検査を受診してください。

目に症状があると網膜症ではないかと心配になります。
網膜症になったら目は見えなくなってしまうのでしょうか?

プラケニル®の服用による網膜症の発症は稀ですが、目に気になる症状があらわれた場合は、必ず医師や薬剤師に相談してください。網膜症以外にも目のかすみ(霧視)などの症状を起こすことがあります。
網膜症であった場合、進行すると視力が低下したり失明するおそれがありますが、初期のうちに発見、対処すれば、視力にはほとんど影響しないと報告されています。プラケニル®の副作用であった場合、服用を中止すれば、網膜障害の進行を抑えることが可能です3)
初期の網膜症は無症状であることが多く、発症早期の網膜のわずかな変化を発見するために定期的に眼科検査を受けることが大切です。服用中は少なくとも年に1回、眼科検査を受診してください。

3) Marmor MF, et al. Ophthalmology. 2016; 123(6): 1386-1394.

プラケニル®服用中に新たな皮膚症状がでてきました、
プラケニルの副作用でしょうか?

全身性エリテマトーデス(SLE)では、さまざまな皮膚症状があらわれる可能性があります。いつもと違う皮膚症状があらわれた場合は、すぐ主治医に相談してください。プラケニル®の副作用として、重度の皮膚障害があらわれることもあります。

プラケニル®を服用し始めてから下痢が続きます。
下痢止めを飲んでもよいですか?

プラケニル®の副作用として下痢が起こる場合があります。長く続く場合は主治医に相談してください。そのうえで、症状をやわらげるために下痢止めが処方されることもあります。
自己判断で市販の下痢止めを服用することは避けてください。

その他

プラケニル®を服用中に妊娠が判明しました。赤ちゃんに影響はありますか?

妊娠計画中から妊娠中、授乳中の期間は、赤ちゃんへの影響ができるだけ少なく、かつ、SLEの病勢を十分にコントロールできるお薬とその用量を選択して使用します。
プラケニル®は妊婦または妊娠している可能性のある方には同意を得たうえで慎重に使用することになっていますが、国内外の勧告書においては、長年の使用経験に基づきSLEの再燃を防ぐために妊娠計画中から妊娠中も服用を続けることが勧められています4,5)
プラケニル®に限らず、お薬の赤ちゃんへの影響について疑問や不安があれば、主治医や薬剤師に相談し確認しましょう。主治医の指示を待たず中止・変更すると、病状の悪化につながり、妊娠の継続が困難になることもあります。

4) Andreoli L, et al. Ann Rheum Dis. 2017; 76(3): 476-485.
5) 厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患等政策研究事業(難治性疾患政策研究事業)「関節リウマチ(RA)や炎症性腸疾患(IBD)罹患女性患者の妊娠、出産を考えた治療指針の作成」研究班, 全身性エリテマトーデス(SLE)、関節リウマチ(RA)、若年性特発性関節炎(JIA)や炎症性腸疾患(IBD)罹患女性患者の妊娠、出産を考えた治療指針, p29, 2018年3月発行

最終更新日:2018年12月18日 SAJP.HYCH.18.11.3236

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